オススメアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』

 

     

 

 魔法少女またそーゆーのか…。

  と思いながら観始めたアニメだったが、見ているうちに

「おお!すばらしい!!まるで魔法だ!!」と変わってしまった。 

 

そうか魔法という手があったか、と。

 

  何しろこの題名と画風である。どうしてもマジメに受け取ることができなかった。

しかしこれはかなりシリアスな話。

最近のマンガやアニメって、わざとチャライ雰囲気をだすようにしたりするのでだまされてしまうんだよね。

 

 なんといってもこの映像表現が素晴らしく、

ただ説明ができないので、

観てもらうより他にないが、決して観て損はないと思う。

 

文句なく面白い。

かつてない斬新な表現をしてその点では

オンリーワンともいえる話で非常に驚かされた。

 

  そして結構むずかしい話なのに、

誰でも見ればそのままわかるという非常にありがたい作品である。

 

   「アニメって本当に日本の文化になったんだなぁ…」とアニメを観ていて初めて思ったような気がした。

 

というのもこれまでアニメって決してアニメの良さを活かし切ってない気がしていたので。

 

    「アニメって動くマンガか映画のマネって

感じしかしないんだよなぁ…」と。

 

ジブリを見れば誰でも画面の美しさに感動するだろうけど

「そうはいっても、キレイな画面を見るためにアニメ

を観てるわけじゃないんだよ。…。」と思っていた。

 

 

ここから先はネタバレになる。

 

  この話はどうしてもかなえたい願いを

かなえる代わりに魔法少女となって

戦うという、割とよくあるパターン。

 

しかし、予想を裏切る演出で

巧みに物語を展開しているので驚くし飽きない。

それにけっこう悲惨な話である。

 

テーマはズバリ、人間の努力は報われるのか

という、誰もが気になる話である。

 

    物語のポイントは戦う敵である。

それは魔女という存在で、

魔女とは負の感情にとらわれてしまった存在で

魔法少女が戦わねばならないのは、

このマイナスオーラ全開になってしまった人である。

 

  ここでハッキリする事はこれは若者と大人の戦い

であるということだ。

 

  若いうちは頑張ることを当然と思っている事は割と多い。

しかし誰でも胸の内で、努力は果たして意味があるのだろうかと、

努力すること自体に疑いを持ってしまったことぐらいはあるだろう。

 

  自分の努力がなかなか報われない時は、ましてそうだ。

 

つまり魔女とは挫折してしまった大人なのだ。

 

若い頃はとにかくあくまでも頑張る。

だから彼らは敵同士なのだ。

 

主人公のまどかの母は脇役ではあるが、

毎日大変で「大人はいつだって辛いさ。

だから酒を飲むことが許されているんだ。」と、まどかに言う。

 

     若い頃はいまいちこのことがわからない。

 

しかし彼女たち魔法少女も次第に

いつ終わるともしれない戦いに疲れはて、

このままでいいんだろうか?

自分は間違っているのでは?とマイナスオーラが

徐々にたまっていき、結局挫折してしまう。

 

   こんなはずじゃなかった、

自分たちはだまされていたんだと思う。

もはや希望に満ちてこの世の悪と戦うんだという若者の姿はどこにもない。

 

    努力しても仕方がない。

報われないんだというのがこの話なのだが、

それをなんとか報われる形にしたいというのがこの話でもある。

 

   ところでこのまどマギには続編がある。

え?この話で続編は無理だろうって思っていただけに、

また裏切られたー!と思った。

 

    しかも何とも前作を裏切りまくる展開だった。

 

「あの苦労はなんだったんだ。」と思ったし、何より製作者側がそう思いそうな筋書きだった。(実際モメたらしい)。

しかしこれもまた実に楽しめた。

 と、いうよりあのすばらしい前作より良かったくらいだ。 

 

 

 

   まさに画期的なアニメ。

 

「これが神アニメといわれる所以か…」と驚いてしまった。完結をしてはいるが続き物でもあり、未だ続いているので

 

 『見るまでは死ねない。』と割とマジで思う。