オススメマンガ・『秘密』

 

 

この話は間違いなく少女マンガの最高峰といえる。

この話をつまらないと言う人がいるだろうか? 

殺人事件の犯人を推理するという、話それ自体はよくあるパターン。

犯人を追う警察チームが主人公として活躍するドラマである。

 

    くれぐれもネットカフェで読まないことをお勧めする。私はネットカフェで読んでしまって深く後悔することになった。何しろ事件物の犯人を追うというにストーリーなので、いろいろなところに伏線が貼られているので

 

     ネットカフェだと時間を気にしてついつい読み飛ばしてしまう。しかし、すごく面白い話なので文字通り「やめられない止まらない」状態なのだ。全く欲求不満なことこの上なかった。最後まで読み終え結局、改めて買い直すという不毛なことをしてしまった。それでも買うのにためらいはなかった。それくらい面白い。

 

 とてもよくできた話なので、読む時はぜひ邪魔されない時間帯を選び、お茶を入れ、トイレを済ませ、いざ!という体勢で読むことをお勧めする。

 

 何よりどの話もハズレがない。

この話よりこっちのほうが面白いというのはあるけれど、どの話もつまらないという事は無い。この長さでどれもハズレがないというのはすごい。

 

   ただ1つ、難があるとすればとてもグロテスクでヘビーだということだ。その辺で好き嫌いが分かれるかもしれない。非常に重い」話なので人によってはきついと思うかもしれない。それとは逆に本格的でガツンととしたものに挑みたい!という気分のときにはふさわしい作品である。一巻一巻味わって読むのが良いだろう。

 

  さて、話の筋をざっと言えば、殺人事件の犯人を追うという、割とオーソドックスなものである。この話の特徴は未来の話であり、殺された人間の脳みそを画像で見ることができるということである。

   

   つまり殺された人間の殺された瞬間の画像を他人の視点で見ることができるという設定である。これが「秘密」というちょっと変わった題名と絡んでくることになった。誰も知らない知られてはいけないその人だけの「秘密」ー。

 

   人のプライバシー、人間ドラマと絡んでくるそういったものを暴いていいものかどうか、悩み苦しむ警察側。この警察チームがこの話の中心である。

 

  よくできた推理ものといえばいいだろう。

 よくできた推理物の定番らしく、キラ星のごとく頭の切れる名探偵のような主人公たち、思わぬところのどんでん返し、事件の裏側に潜む人間ドラマ、そして犯人逮捕の銃撃戦などの盛り上がり。これらがうまく構成された目まぐるしい展開で読者側はただ楽しめば良いので何というサービス精神にあふれた話だろうと感動する。

 

  さらによくできた推理物という枠を超えてそこにうまく設定された人間ドラマの悲劇、それこそが1番の見どころになっている。

 

 ただ、話が大変に複雑なので最初から丹念に読んでいかないと訳が分からなくなる可能性がある。この話に解説を入れるのはむしろ野暮と言うものだろう。好きに読めばいいと思う。

 

  ただ7巻だけは読んで欲しい。これは間違いなく少女マンガ史に残る一作であると思う。詳しく述べるのはネタバレになるので控えるが、本当にこれはよくできた素晴らしい話であると思う。