オススメマンガ『バナナフィッシュ』

 

 

 

 

 

 

 最近アニメ化されているのを偶然テレビを見て知った。

 

『バナナフィッシュ』は確かに

吉田秋生の最高傑作には違いない。

 

しかし私としてはこの話はこの人の代表作ではあるものの

最高傑作というにはちょっと躊躇してしまう。

 

話の規模が大きすぎるので話自体が竜頭蛇尾

終わっている気がする。

 

非常に物語を手堅くまとめるマンガ家なので

その辺はうまくラストまで持っていっているけれど。

 

吉祥天女』とどっちが最高傑作なのかちょっと甲乙つけがたい気がする。

吉祥天女 (1) (小学館文庫)

吉祥天女 コミック 全4巻完結セット (フラワーコミックス)

 

 

 

吉祥天女 (1) (小学館文庫)

吉祥天女 (1) (小学館文庫)

 

 

 

 

 

 

もっとも私が好きなのはカリフォルニア物語なんだけれども。

 

カリフォルニア物語(1) (フラワーコミックス)

カリフォルニア物語 全8巻完結セット(フラワーコミックス)

 

 

 

 

 

 

 

さて、このマンガ家のマンガは

ヒマつぶしに読むとは言いがたい。

 

読者のほうもそれなりに気合を入れ、読む必要がある。

まず、かなり暗いのである。それもどの話も。

 

私の知る限り最も暗いマンガを描くマンガ家である。

 

『バナナフィッシュ』もそうだけれども

このマンガ家の話はどれもかなり悲惨

これでもかというほど暗いので

その辺で好き嫌いが分かれるかもしれない。

 

ただ話の構造もよく考えられている

キャラも非常に魅力的で、この話ももちろんそうなのだが

心理描写もうまく、バナナフィッシュという奇想天外な

イデアも面白い。

 

 

 ここから先はネタバレで。

バナナフィッシュという、人間の精神を

自由に操れる薬物を中心とした話である。

 

 マフィアと敵対する主人公のアッシュという少年

その薬物によって兄を殺され、

マフィアに復讐をし戦う話である。

 

その戦いの途中で出会う日本人の少年と

友情をはぐくんでいくというドラマである。

 

 日本人の少年との

ドラマに後半は大きく傾いているので

それはそれで面白いのだが私としては

『バナナフィッシュはどこへ?』という感じであり

そしてそこで終わってしまう。

 

この辺が私としては大いに不満だった。

 

 

 

 

YASHA』もオススメ。

この作者にしてはかなりアクの抜け

誰にでもとっつきやすい

面白いマンガで、最後までテンポよく読ませる。

 

あまり暗過ぎる話が受け付けない人には

これが1番いいかもしれない。

 

誰にでもまあまあ面白く読める話だろう。

もっとも基本的に暗く悲惨な話である事は

今までとあんまり変わりはない。