オススメマンガ『私を月まで連れてって!』

 

 

 以前に紹介した『風と木の詩』の作者、

竹宮恵子のSFラブコメディーである。

 

とにかく多才なマンガ家なので、恋愛ものからSFもの、

歴史物、ファンタジーとほぼどんなジャンルでも手がけている気がする。

唯一思い当たらないのはホラーくらいだろうか。

 

 

     めずらしく最初から最後までギャグ調に近いコメディーで

まとめられているので、この人の意外性と幅広い作品を

手がけている能力を感じるだろう

  

 SFには結構力を入れていて、『地球へ・・・』とか

アンドロメダストーリーズ』『エデン2185』など

 結構な名作がいっぱいある。

 

 

地球(テラ)へ… (1) (中公文庫―コミック版)

地球(テラ)へ… (1) (中公文庫―コミック版)

 

 

 

 

 

エデン2185 (あすかコミックスDX)

エデン2185 (あすかコミックスDX)

 

 

この「私を月まで連れてって!」は『ドラえもん』のような

未来の世界を描いたSFものだが、『ドラえもん』にくらべると

日常に近く寄せようという努力を感じる。

 

 手作りロボットがなかなかいうことを聞かない話とか

あらゆるビタミンの栄養を合わせた『ビタミンゼット』とか

見ていると、現実になさそうでありそうな気がするところが

なかなか夢のある展開になっている。

 

いつか本当にこんな未来が来るかも?』と思うような

話がけっこう多い。

 

逆に全くSFファンタジーに近いような

超能力を持つエスパーの話とか、いかにもマンガらしい

アイディアネタも多い。

 

 この作者の話って

自分の頭が良くなるような気がするところにあるのではないかと時々思う。

 

特に他の話と違ってこの話はラブコメなので

さほどシリアスな心情にならないまま

まるで未来のことがわかるかのように

頭が良くなるような

気分がするので、結構それで人気があったのではないかと思う。

 

私もそれでこの話に夢中になった気がするし

私の友達もこの話が終わるのをものすごく惜しんでいたところがあった。

 

このマンガ家の代表的な作品はかなりシリアスなので

読みごたえはあるけれど読んでいると、結構気持ちが

しんどくなってくるところがある。

 

多分それがあまりないところがウケたような気がする。

 

ただ、この話は最初はタイムワープの話から

始まるので非常にとっつきづらい。

この作者はどうも始まりの時の話とメインの話が

つながっていないとところがよくあるので非常に毎回混乱を呼ぶ。