家事は8割捨てていい

 

 

家事は8割捨てていい

家事は8割捨てていい

 

 

 『家事は8割捨てていい』を読んでいてそうだよなーと思うことが結構あった。

 

『ホテルのような家は別に必要じゃない』とか

『バスタオルの洗濯は1週間に1回でいい。』とか

そうだよなぁと思いながらも、どうだろうなぁとも思いながら読んでいた。

 

主婦っていろんなことを思いつめすぎるんだよなとよく思う。

家族って家事にそんなに多くを求めていないと

思うので。

 

それよりも主婦がとりあえず機嫌よく過ごしていてくれた方がなんとなくほっとする。

 

 

  主婦というのはどうも一事が万事になってしまう

ところがあってほんのちょっとしたところでヒステリーを起こすので

家族としてはそんなことに支障をきたすぐらいだったらやらなくていいから気持ちがラクであって欲しいと

思う方がよくある。

 

 

この本でも書いてあったけど主婦は『食事が手作りである』と

いうようなことにこだわりすぎてしまい、それぐらいなら適当なものを美味しく食べて家族みんなが満足していたほうがいいというふうに

書いてあったことだけど、これは本当にその通りだよなと思う。

 

 確かにその分栄養とかはいいのかもしれないけど、

最近は冷凍でもいろいろなことがよく考えられているし、

何も手作りにこだわりすぎる事はないと思う。

 

家事は完璧にやろうとすると本当に大変。

 

まずこのこと自体に周りの理解が得られない。

 

主婦以外の家族は家事というと、とりあえず『皿を洗って拭いておく』とかちょっとしたことだけを考えてしまう。

 

 だが主婦にとって家事というものは皿を洗うだけではなく

皿を洗いそれを片付け、掃除機をかけ窓を拭きトイレの掃除をし、風呂掃除をし、さらに買い物をし、メニューを考えそれぞれの部屋を片付けるという所まで』が家事なんだ。

 

さらに突然なくなってしまった醤油や鰹節、

突然雨が降ってきてパーになる洗濯物、出すべき書類や弁当箱を出してこない子供

片付ける端から散らかしていく旦那の着替え…。

 

 さらにここからここまでが家事という区別があまりない。

そのためにいつもいつも

用事に追われ、「あ、あれをやらなきゃ。」と思う気持ちが抜けない。

 

 

 それが主婦の苦労なのだ。

誰にもそもそもどこからどこまで家事とはいえない。

それは家族によって生活の仕方が違うので。

 

最近はこういう本がたくさん出回ることによって

いろんな主婦がそれを学ぶようになってきている気がする。

 

なので、主婦はまず、こういう8割捨てた家事から

家族にとって必要なものを選んでいくのがいいのでは

ないかと思うようになった。

 

 こういうのってベテラン主婦のたどり着いたところなのかもしれないけど

ひょっとしたら新米主婦がまずやってみることかもしれない。

 

家事は8割捨てていい

家事は8割捨てていい

 

 

 

 

 

名作とはなぜ『名作』なのか『かもめのジョナサン』

 

かもめのジョナサン 完成版 (新潮文庫)

かもめのジョナサン 完成版 (新潮文庫)

 

 

非常に特異な名作である。

アメリカらしい単純さと今までの文学の集大成のような複雑さがある。

 

読みやすい文章なので、学生でも夏休みの読書感想文の宿題等になるかもしれない。

 

主人公は、タイトル通りのかもめのジョナサン

彼は『飛ぶ』ということに取り付かれており

朝も昼も夜も自分の飛び方について研究する。

 

そんなジョナサンに周りは反対して言う。

いいかい?ジョナサン。私たちが飛ぶのは食べるためだ。生きるとはそういうことだ。そうだろう?」

 

それに反対してジョナサンは言う。

僕は食べるために生きるのではない。飛ぶために生きるのだ。」と。

 

 

 

これはいかにも若者のよくある問題で

夢を追いかけようとする若者と

それに対して反対してくる

まわりの声を描いている。

 

いわゆる「夢だけでは食べていけない。現実の生活のことも

考えなくてはいけない。ちゃんとした仕事についてお金を稼がなければならない。」

という親子のよくあるパターンである。

 

 それに対して若者であるジョナサンが「夢に生きることが

自分の人生」なんだと言っているシーンである。

 

青春時代のありがちなワンシーンだが

この話はそこまで単純なものではない。

もちろんそういう青春時代の物語を表していることも確かである。

 

しかし、そのくらいでは特に名作といえるほどのものでもない。

なぜこの『かもめのジョナサン』が文学の集大成ともいえる名作なのか。

それはただ読んでいただけでは決してわからない。

 

文学というものは、長い歴史の間、

主人公が『考える人』のタイプであった。

人生についてあれこれ考え続ける人が主人公としての役目だった。

 

しかし文学者自体がこれを否定するのが、

もはや伝統の一つで

人生の問題についての解答としてよく表現している。

メーテルリンクの代表作、『青い鳥』もそうだ。

あれもまた鳥であり、かもめのジョナサンと重なる素材を使っている。

 

サモトラケのニケ』という彫像を

知っているだろうか?

戦いの女神アテナの右手に立つ、頭が全くなく、翼をもっていて

ニケ(勝利)という名を持つ。頭がない事を見てもわかるとおり、

頭脳というものが強く否定されている。

 

 因みにスポーツ用品で有名なナイキはニケのことであり、(NIKE

シンボルのあのマークはニケの翼を表している。

 

 文学史などの説明を端折って結論から入るが、

人生の解答というものは考えることによって解答されるものではないということだ。それはある種の行動によるという表現がなされている。

 

ノヴァーリスは『青い花』という、文字通り花で表現し、

それを参考にしたメーテルリンクは『青い鳥』という

より行動的な鳥に表現を託した。

 

 詩人ブレイクは、肉体の精サーマスをつくり、

ドストエフスキーは『カラマーゾフの兄弟』で兄のドミトリーに

行動する人というキャラを表した。

 

それに影響を受けた太宰治が書いたのが

走れメロス』と言う走ることで肉体を表すヒーローである。

走ることで何かの問題を解決しようというような努力が見られるだけである。

 

しかしカモメであればそういった問題はない。

飛ぶこと=生きることの意味だと

直結させることができる。

しかもわかりやすくそのことを伝えることができる。

 

ただ多くの人に意味が伝わっているかどうかは疑わしい。

そういう評論も未だ見たことがないので1つ書いてみることにした。

 

私はリチャードバックの『イリュージョン』もなかなか好きなのだが

こちらは全く毛色の違う作品なのである。

 

非常に読みやすくすぐに読めるので長い夏休みがある学生などは

読んでみるのはどうだろう。

 

かもめのジョナサン 完成版 (新潮文庫)

かもめのジョナサン 完成版 (新潮文庫)

 
イリュージョン (集英社文庫)

イリュージョン (集英社文庫)

 

 

オススメマンガ『私を月まで連れてって!』

 

 

 以前に紹介した『風と木の詩』の作者、

竹宮恵子のSFラブコメディーである。

 

とにかく多才なマンガ家なので、恋愛ものからSFもの、

歴史物、ファンタジーとほぼどんなジャンルでも手がけている気がする。

唯一思い当たらないのはホラーくらいだろうか。

 

 

     めずらしく最初から最後までギャグ調に近いコメディーで

まとめられているので、この人の意外性と幅広い作品を

手がけている能力を感じるだろう

  

 SFには結構力を入れていて、『地球へ・・・』とか

アンドロメダストーリーズ』『エデン2185』など

 結構な名作がいっぱいある。

 

 

地球(テラ)へ… (1) (中公文庫―コミック版)

地球(テラ)へ… (1) (中公文庫―コミック版)

 

 

 

 

 

エデン2185 (あすかコミックスDX)

エデン2185 (あすかコミックスDX)

 

 

この「私を月まで連れてって!」は『ドラえもん』のような

未来の世界を描いたSFものだが、『ドラえもん』にくらべると

日常に近く寄せようという努力を感じる。

 

 手作りロボットがなかなかいうことを聞かない話とか

あらゆるビタミンの栄養を合わせた『ビタミンゼット』とか

見ていると、現実になさそうでありそうな気がするところが

なかなか夢のある展開になっている。

 

いつか本当にこんな未来が来るかも?』と思うような

話がけっこう多い。

 

逆に全くSFファンタジーに近いような

超能力を持つエスパーの話とか、いかにもマンガらしい

アイディアネタも多い。

 

 この作者の話って

自分の頭が良くなるような気がするところにあるのではないかと時々思う。

 

特に他の話と違ってこの話はラブコメなので

さほどシリアスな心情にならないまま

まるで未来のことがわかるかのように

頭が良くなるような

気分がするので、結構それで人気があったのではないかと思う。

 

私もそれでこの話に夢中になった気がするし

私の友達もこの話が終わるのをものすごく惜しんでいたところがあった。

 

このマンガ家の代表的な作品はかなりシリアスなので

読みごたえはあるけれど読んでいると、結構気持ちが

しんどくなってくるところがある。

 

多分それがあまりないところがウケたような気がする。

 

ただ、この話は最初はタイムワープの話から

始まるので非常にとっつきづらい。

この作者はどうも始まりの時の話とメインの話が

つながっていないとところがよくあるので非常に毎回混乱を呼ぶ。

 

 

 

 

 

 

オススメマンガ『風雲児たち』

 

風雲児たち (1) (SPコミックス)

風雲児たち (1) (SPコミックス)

 

 

 

風雲児たち全20巻 完結セット (SPコミックス)

風雲児たち全20巻 完結セット (SPコミックス)

 

 

ザ・日本の歴史。

小学生の頃から読んでいる唯一のマンガになってしまった。

 

 

 学校や予備校などにあってもおかしくない内容だと

思うのだが。

 

しかしこのマンガを知っているのはかなりのマニアで

ほとんどの人は見たことすらないのではないかと思う。

 

舞台は江戸時代。

徳川幕府の誕生から滅亡までを描いた話である。

といってもいまだに続いているのだが…。

 

最近はようやく幕末に入り、西郷隆盛坂本竜馬などが

活躍する実に幕末らしいドラマチックな場所を描いている。

 

表紙から見ると時代劇のようでとっつきづらいようだが

ギャグマンガなので大変読みやすい。

 

こういうマンガを読むと自分は日本の歴史について

全く何も知らないんだなということを

改めて気づかされる。

 

    江戸時代なんていろんな時代劇をたくさんやっているのにも

かかわらず、江戸時代で知っているものといえば

家康と信長と秀吉くらいのものなんだなと

いうことに気づく。

 

昔は本当に見かけることもなかったんだけれど

このマンガには根強いファンがいるせいなのか

最近は少しずつ駅前の本屋でも見かけるようになった。

 

 題名の通り、徳川幕府の過酷な歴史の中で

自由闊達に生きたり、

戦い押しつぶされたりなど時代に翻弄される人々の様々な一生を描いていく話である。

 

昭和のマンガ家らしく、基本ギャグマンガであるのに

悲惨なところがものすごく生々しく悲惨に感じられて

子供の頃の私は大いにショックを受けたものである。

 

平賀源内の死とか高野長英の死とか最近では田中河内介とか

やな場面だったな〜)。

 

悲惨なシーンとかは昭和のマンガ家のほうが

ずっとうまいよなと思うことがけっこうある。

まだ読んだことのない人はぜひ!

 

『おろしや国粋夢譚』とか『冬の鷹』『ふぉん・しいほるとの娘』とか

さまざまな小説を参考にしてるのは明らかだが

『いや、このマンガのほうが

面白いぞ』、とけっこう思う。

 

今はとうとう幕末にさしかかり、西郷隆盛などが活躍しているが

(この人が人気があったわけがよくわかる)。

ぜひ、この作者には死ぬ前に幕末を

描ききってほしいと願うばかりである。

もういい年にちがいないだろうし。

  

 

 

風雲児たち 幕末編 1巻
 

 

 

 

新装版 おろしや国酔夢譚 (文春文庫)

新装版 おろしや国酔夢譚 (文春文庫)

 

 

 

冬の鷹 (1976年) (新潮文庫)

冬の鷹 (1976年) (新潮文庫)

 

 

 

ふぉん・しいほるとの娘(下) (新潮文庫)

ふぉん・しいほるとの娘(下) (新潮文庫)

 
ふぉん・しいほるとの娘(上) (新潮文庫)

ふぉん・しいほるとの娘(上) (新潮文庫)

 

 

 

 

2秒で探せるキーホルダー

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『2秒で探せるキーホルダー』

というキャッチフレーズにひかれて

つい買ってしまった。

 

  確かにキラキラして派手で目立つので

すぐに見つけることができる。

デザインはこういう香水ボトルなだけではなく、口紅や大きな瞳など

ちょっとオシャレで、しかも目立つ、なかなか面白いものがいっぱいあった。

買ったのは、ちょっとオシャレな雑貨屋さん

『ハンプティダンプティ』である。

 

 

 

これを選んだのは、キラキラしていたので

すぐに見つけることができるだろうというデザインと

真ん中に『No.5』という、シャネルの有名な香水を

模したキーホルダーだったからだ。

 

 

  最初はこの程度のものだったら、自分で作ることが

できないかなぁと思って迷っていた。

 

ヘアピンなどに大きな輪っかをつけて、そこに鍵をかければ

それでキーホルダーができそうだったからだ。

 

  しかし手作りというものは大体、

それ用に作られたものと比べるとやっぱり不便だし、

どこかしら不格好でデザインが劣る。

なので思い切って買ってみた

 

 

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こんなふうにポケットに差し込んでいてもそんなに不自然に見えない。

アクセサリ風だしすぐに取り出すことができる。

 

それにそんなに邪魔にもならない。

ただ寝るときにはどうしても

ゴツゴツした感じが気になるので

外して寝ることにしているけど。

 

 

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バックにもこんな風に差し込んでおけば

アクセサリー風に見えて違和感なく見える。

 

 使い始めて1年くらい経って、これはなかなかいいなと

思っていたのだが非常に予想外の事件が起こった。

 

鍵をなくしてしまったのだ。

なので、今まで言っていたことに

全然説得力がなくなってしまった。

 

私は人生で鍵をなくすということがほとんどないために

ちょっとびっくりしてしまっている。

 

 鍵をなくすということが、なんとなく、とても怖いことのように

個人的には思えるので、そんな事は人生の中であまりなかった。

 

   家のあちこちを必死で探しているのだが、

出てくる気配は一向にない。

 

例えばキーホルダーだけ出てくるとかいうんだったら

家の中にあるということがなんとなく

わかるんだけれども、

キーホルダーごとまるっとなくなってしまったので

これはもうどこかの道端にでも落としたのかなと思っている。

 

  しかしどうしても解けない謎がある。

そもそも鍵を外でなくしたのだったら

どうして自分は家の中に入って

来れたのだろうという謎だ。

出かけるときは鍵をかけるはずなのだから。

 

 家の外で鍵をなくしたのだったら鍵がかかっている家の中に

入ってくることができないはずである。

 

  少なくとも家に帰ってきたときに

あれ?鍵が開いている?うっかりしてたのかな?』という事ぐらい

考えそうなものだけれども、そんな記憶も全然ない。

 

 もっともそんなことは、思った事自体忘れてしまったのかもしれないが。

バックも部屋も隅々まで探したのだが一向に出てくる気配はない。

 

カギを なくしてしまって、2秒で探せるどころか

2週間ぐらいたとうという頃になってしまっているのだが。

あれ〜?

 

 

  

日出処の天子

 

 

 独特のホラーマンガ家である。

怖い雰囲気を独自のセンスで出そうとする

ちょっと他にない演出をしたがるマンガ家である。

 

 ホラーマンガといえば、怪物を出したり流血を強調したりして

読書をびびらせる類のものが非常に多いが、このマンガ家は全く正反対で

とにかく静かな恐怖というものを

うまく演出しようとあの手この手を使う。

特にこのマンガでそれに成功しているように見える。

 

ちょっと吉田秋生のマンガに似た雰囲気がある。

 

話は、題名通り聖徳太子の少年時代である。

歴史ものかと思いきや、これは完全なフィクションというか

エンターテインメントで

BLマンガの非常に代表的なものだと思えばいい。

 

そこにホラー的な雰囲気の要素が加わったマンガといえるだろう。

 

このホラー要素を出すのが非常にうまく

『疫神』という幽霊のようなものが登場するシーンがあるが

小さなコマであるにもかかわらず、ものすごくリアリティーがあるので

本当に幽霊を見てしまったかのような

ショッキングさがある。

 

  このように見えないものが見えるとか

真相はどうだかわからないという怖さを感じさせるのが

このマンガ家の得意技である。

 

 

最近は、『テレプシコーラ』というバレエマンガを描いていた。

 

主人公の姉が破滅するが、真相がわかりそうでわからない

本当はどうだったのかわからない、なんとなく犯人はこいつだろうと

思いつつもはっきりさせないというところが

このマンガ家の持ち味とも言える。

これもまた非常に面白い。

 

 

 

また 非常に意外な展開をするマンガ家である。

およそ3枚目が主役級の活躍をしたり、思ってもみないような急展開を

したりとかなり読者の予想を裏切る。

   そして突然話が終わったりする。

 

他にない世界観を味わえるマンガ家で

まだ読んだことがない人はぜひ!

 

日出処の天子』は権力争いを

からめた青春物語で、頭の切れる気難しくてひねくれ者の

ヒーローの悲しい青春物語といえばいいだろう。

ある意味、少女マンガでウケるド定番ともいえる。

 

話自体も非常によくできているし

ちょっとした心理のすれ違いとか

細やかな心理描写のじれったいところが非常にうまい。

 

いかにも少女マンガらしい繊細な

心の揺れを生かした話。

これもまた相当昔のマンガなのだけれど

今も全く色あせない面白さがある。

  

 

 

 

 

オススメマンガ『エリア88』

 

エリア88 1 (少年ビッグコミックス)

エリア88 1 (少年ビッグコミックス)

 

 

 

 

男なら(と一概に言えるかどうかわからないが)

誰でも好きになってしまうような話ではないだろうか。

 

これは子供の頃ちょっと読んだけどさっぱりわからなかった話だったが

でもその時に読まなくて正解だったなと思う。

 

これは大人になってから

読まないと面白くないような話だ。

 

 

 このマンガに惚れ込んで本当に

戦闘機パイロットになってしまったという

読者もいるくらいだから

当時からかなりの影響力を与えたマンガだっただろう。

 

親友にだまされ、

無理やり戦闘機パイロットとして契約させられ、

戦う内にすっかりその道のプロになってしまったという主人公の話。

 

ちょっと『モンテ・クリスト伯』(巌窟王)を思わせるような話でもある。

 

  いつか帰って真相を暴こうと思いながら

世界中を股にかける戦闘機パイロットとして活躍する

意外とありそうでなかった話。

読んだことのない人はぜひ!

 

エリア88』というのは戦闘地区の名前で

この作者にしてはずいぶんとシブくシンプルなタイトルにしたなと思った。

 

話も最初はただ単調に戦いを続けていくだけかと

思いきや、(1巻だけで判断してはいけない!)

いきなり軍事マフィアと戦うとかいうナナメ上からの展開の

意外性も面白いし、それに結構キャラクターが魅力的。

 

    あくまで主人公を信じ、主人公の親友を疑っているヒロインの涼子

その涼子の良いサポーターの安田さん、主人公の上司で王子のサキ、

そのサキの弟ながらも敵になってしまう弟のリシャール、

さらに主人公の仇の神崎とどのキャラクターも個性的で面白い。

 

そうとう昔のマンガなのに今も色あせない面白さ。

 

 新谷かおるの良い所だけが集まると

こうなるのかと思った。

正直この作者の他の話はいまいち面白いと思えず、

やたらと男らしい格好つけばかりが目立つので

何がいいのかよくわからなかったんだが

この話を読んで非常に納得した。

 

ただそういう意味ではアニメを

見るのはオススメしない。

アニメはまさにこの作者の悪いところだけを集めたような

感じの出来の悪さでものすごく評判も悪かった。

私も見たときに『なぜ?!』とずっと

思いながらみていた。

 

そもそも本編とは全然違う話になっててこれを『エリア88』だと

思った人は、かわいそうだなと思う。

 

この作者の次に面白いマンガといえばやっぱり『砂の薔薇』かなと

思うけれども『エリア88』とは比べ物にならない。面白いんだけどね。

 

 

夫をテロリストに殺されて、対テロリスト専門の組織に入って夫の敵を打とうとするヒロインの物語である。

  

とにかく最初から最後まで実に気合いの入った話で

ラストもまた他のどのマンガとも

違うような複雑なラストで驚かされた。

 

この作者ならハッピーエンドだろうと思っていただけに。

『何という不吉なラスト…!』と唸ってしまった。

 

ハッピーエンドともアンハッピーエンドとも違う終わり方って

あるんだな、と思った。